読了。昨年のノーベル文学賞を受賞した韓国の作家。そのニュースの前から読み始めていたんだけどやっと読み終わった。解説を読むまでこれが小説で、章ごとに意味があるというのは分からなかった。ページ毎ぐらいの短文は詩のようでもありどれも心に染み込むような美しいもので、何度も読み直してみたい本だ。そう感じさせられた本はこれまで無かった。白い紙に特徴があるという単行本が欲しくなった。

文庫本で上下あわせて約千ページ。いやいや長かった。
ストーリーをごく簡単に説明すると、電話からポケベル、その後メールになり、今やLINEのようなチャットとコミュニケーションのツールは進んでる。その先は?便利になる反面どんなトラブルが起こる?というような話しで、ブラックユーモアたっぷりのドタバタ劇。とでも言おうか。
彼女の小説はほとんど読んでるはず。コメディ要素もあるし面白いから。

今年もささやかながらブックサンタに参加しました。ぜひ皆さんも子供たちのために1冊でも賛同してください。毎年選んでるのは小説です。小学生の時から小説を読む楽しさを知ってほしい。そして時にはそのなかからストーリーテラーが生まれてほしい。そう願ってます。

『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』(ファン・ボルム、集英社)

読了。この本が伝えてくれることを書こうと思ったけど、巻末の作者自らの説明が全てを語っているようなのでやめておくが、先日も書いたように生きづらさを感じている人たちがこの本を読めばハッとさせられる言葉が満載でありなんらかの啓示を得られるはずだ。
作者はエッセイストということで、この小説は登場人物を使ったエッセイ集のように感じた。ヒュナム洞書店の店主からはじまって登場人物の輪が広がり、それぞれの人が抱えていることと彼らがどう気持ちを切り替えていくかという物語。そこに少しでも自分を見出せるから没入してしまう。

積んであるけど、読まなきゃ。

「ようこそ、ヒュナム洞書店へ」ファン・ボルムさんインタビュー 「休んでいいよ」競争社会で言える物語
https://book.asahi.com/article/15253746