『ターミネーター』のような人間とAI/ロボットとの対立なんだけど、ターミネーターとは違う道もあるだろうという未来を描くようなストーリー。
まあそのへんは特段驚くようなものでもないけど、街や、村や、兵器などのメカがよくデザインされてるなあと感心。
そして、主役は『TENET』で謎に巻き込まれるジョン・デヴィッド・ワシントンで、その妻役はドラマ『ヒューマンズ』で人間との橋渡しをするアンドロイドのジェンマ・チャン。そのふたりが重要な位置付けなわけで、ふたりの映画とドラマを見ているとそれぞれが演じたキャラクターをどうしても感じながら見てしまうし、それを映画のキャスティングも狙ったのではないかと思われるほど。それもいい。

エンドロールに流れる曲がいいなと思って調べたらエルヴィス・プレスリーの『ア・リトル・レス・カンヴァセーション』というのだった。ヘビーローテーションしそう。
映画の内容はというと、(ドラマ『チャック!』から老けてしまった)ザッカリー・リーヴァイありきなんだけどまあ楽しめるからええやん。出演者が豪華。(『RED』で好きになった)ヘレン・ミレン、ルーシー・リュー、そしてワンダーウーマンことガル・ガドット。

すごーく面白いというとこまではいかないけど面白い。
140年前からタイムスリップして来た本物の侍が、斬られ役の俳優として覚悟のうえ真摯に役を演じるというのはいろんな人の境遇として実際にありそうだ。いかに諦め気持ちを切り替えるか。
最後の決闘シーンは、本物の侍同士というシチュエーションだけど、なるほど劇の中の殺陣とは違いこういうのが本当だったのかもしれないなと感じさせられた。そういうところが大事だなと感じた。
主演女優さんは、この映画では助監督の役だけど、公式サイトを見ると、この映画の助監督を本当に務めたそうだ。まさに映画好きの人たちが取り組んだ映画だからこそヒットしたんでしょうね。